イギリスのシンクタンク Sandbag とドイツのシンクタンク Agora Energiewende が今年1月30日に発表した “Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017” によると、2017年における欧州連合(European Union(EU))28ヶ国全体の電源構成は、
①再生可能エネルギー30.0%(うち風力11.2%、水力9.1%、バイオマス6.0%、太陽光3.7%)
②原子力25.6%
③石炭20.6%(うち無煙炭11.0%、褐炭9.6%)
④天然ガス19.7%
⑤その他4.1%
という順だが、細かく見ると次の通りで、主要電源は原子力と天然ガス。<資料1>
⑴ 原子力25.6%
⑵ 天然ガス19.7%
⑶ 風力11.2%
⑷ 無煙炭11.0%
⑸ 褐炭9.6%
⑹ 水力9.1%
⑺ バイオマス6.0% ・・・
<資料1>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”
2010年から2017年までの電源構成の変遷を見ると、総発電電力量が漸減しつつある中で、天然ガスが増加に転じたのは数年前のことで、それ以前から増加傾向を維持しているのは再エネだけ。<資料2>
<資料2>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”
2010年から2017年までの電源構成の変遷の中で、再エネについては、水力は微減傾向にあるが、それ以外(風力+太陽光+バイオマス)は増加傾向にある。この期間における再エネの増加量は、水力以外のもので賄われてきた。<資料3>
<資料3>
“Energy Transition in the Power Sector in Europe : State of Affairs in 2017”
(社会保障経済研究所 代表 石川 和男 Twitter@kazuo_ishikawa)