再生可能エネルギーは近年、日本でも世界でも急速に導入が進められてきている。その再エネの中で最も注目を浴びているのは、自然エネルギーの2大有望株である風力と太陽光であろう。
では、世界全体のエネルギー需給に占める風力発電と太陽光発電は、現状はどのくらいなのか?
UNEP(国連環境計画)傘下の研究機関である REN21 が6月6日に公開した RENEWABLES 2017 GLOBAL STATUS REPORT によると、
(1)2015年での最終エネルギー消費に占める風力・太陽光の比率は合計1.6%未満(資料1)
(2)2016年での発電電力量に占める風力、太陽光の比率はそれぞれ4.0%、1.5%(資料2)
となっている。
<資料1> ※画像をクリックして拡大
<資料2> ※画像をクリックして拡大
将来の再エネ100%化に向けて諸々の技術開発・実証を引き続き行うことは必須だろうが、そこまでの道程はまだまだ遠い。
蓄電・蓄熱システムが商用化されるまでは、劇的なエネルギー転換は覚束ない。
エネルギー転換は、かなりゆっくりとした牛歩でしか進まないし、進めない。それは、歴史が証明している。再エネ100%化は22世紀になるだろうと予想する。
それまでは、化石燃料と原子力で凌いでいくしかない。
(NPO法人社会保障経済研究所代表 石川 和男 Twitter@kazuo_ishikawa)